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『ハーブ&ドロシー』鑑賞(追記あり) 2011/06/01

Posted by Master in Movies.
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『ハーブ&ドロシー』 Herb & Dorothy (2008)
監督:佐々木芽生
製作:佐々木芽生、カール・カッツ、キャサリン・プライス
出演:ハーバート・ヴォーゲル、ドロシー・ヴォーゲル、チャック・クロース、クリスト&ジャンヌ=クロード、他

6月1日、せっかくのファーストデイ割引の日なので、出勤前の空いた時間に街中の小さなシアターに行ってきました。

NYのマンハッタン、小さなアパートに暮らすハーブとドロシーのヴォーゲル夫妻は大の美術ファン。
ギャラリーを回ってはお気に入りの作品を探し、「自分たちの収入に見合った値段・手狭なアパートに入る大きさ」の条件をクリアした作品をコツコツ買い集めています。
夫妻の審美眼は誰もが認めるところで、若き才能や埋もれたアーティストたちを発見することも多くあります。
そんな二人が自宅に集めた作品は4000点を超え、いつしか「ヴォーゲル・コレクション」と呼ばれるようになり、多くの美術館から譲渡の声がかかるまでになるのです。
そしてある日、二人はナショナル・ギャラリーにコレクションを寄贈することを決意しますが…。

決して投資や転売が目的ではなく、純粋に「気に入ったから」という理由での作品蒐集。
ギャラリーはもちろん、時には作者のアトリエや自宅を訪問して、作者と作品を理解しようとし、お互いに信頼しうる関係を築いて行くさまが心に残ります。
鋭敏なセンスで作品に向き合うハーブ、冷静な眼差しながら美術への愛情を惜しまないドロシー。何より、お互いを思いやる気持ちの確かさ。
この二人の生き方や人柄が、カメラが捉えた表情や、実際に彼らに触れたアーティストや関係者のコメントから十二分に伝わってくる、とても素敵なドキュメンタリーでした。
そして映像と音楽の融合にも感心しました。ポップでノスタルジックで、手作り感のある音楽はとても耳に優しかった…。

ヴォーゲル夫妻が主にコレクションするのは、1960年代~1970年代にかけてのミニマル・アートやポップ・アート。
正直、あまり馴染みのない分野でしたが、映画を観るうちに興味が湧いてきました。
もし、現代美術に興味があって、なお且つ猫好きであれば、きっとお気に入りの一本になるでしょう(なぜ猫が?というのは観てのお楽しみ)。

私的評価=★★★☆

※追記※
佐々木芽生(ささき・めぐみ)監督は北海道出身の女性。
『ハーブ&ドロシー』は初監督作品。

現在、続編”HERB & DOROTHY 50 X 50″を製作中とのことです。
これはアメリカのナショナル・ギャラリー・オブ・アートに収まりきれなかった「ヴォーゲル・コレクション」を、全米50州に50点ずつ寄贈しようという試みを追ったドキュメンタリー。
楽しみですね!

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コメント»

1. うさぎ - 2011/06/01

すごく見たい。これ、見たいです。
私の心の中では猫とポップアートと都会ってきれいな三角形なんですよね。
黄金のトライアングル、絶妙。ああ、見たい。

Master - 2011/06/02

>うさぎさん
このコメントを書いている6/2現在、この作品を上映している劇場は全国で3館だけです(東京、千葉、大分)。
チャンスはそう多くないと思うので、機会を見つけてぜひどうぞ。

ああ、その3点セットはよくわかる気がするな~。
そういう意味ではこの『ハーブ&ドロシー』、ぴったりかもです。

2. うさぎ - 2011/06/02

えええ、そうなんですか!
時間が許してくれるなら、行きたいです。
DVDとか出るのかしら?

Master - 2011/06/03

>うさぎさん
ん~、美術館のイベントとか、劇場以外での上映はぼちぼちあるみたいですね。
こういうインディーズ系の作品は評判を聞いても、簡単に観られないところがもどかしいです。

DVDは海外では発売されてます。
輸入盤として買えますが、国別の再生制限(リージョンコード)がかかっているので、日本では特定のプレイヤーでしか再生できないと思います。

3. しまこ - 2011/06/03

『ハーブ&ドロシー』見に行きましたよ
とっても自然な二人でハーブの片腕に手を添えて歩く姿に
愛情を感じました

お互いに「ハーブがいたから・・・」「彼女がいたから・・・」と
感謝とか尊重とか、言葉にすると軽くなりそうだけど
お二人の生き方に、幸せを感じました

私が見た日は10人くらいで、もっと多くの人に見て欲しいなぁ~と思いました

で、いつも思うのですが、あひるさんは映画の内容説明?お上手ですね~^^
解りやすくて羨ましいです

Master - 2011/06/03

>しまこさん
しまこさんは先月観に行ったんでしたっけ。

ドキュメンタリーなんだけど、単なる「記録」とか「人生山あり谷あり」みたいな、よそよそしさや「演出されてる感」は皆無でしたね。
「アートだぞ!芸術だかんな!」っていう、敷居の高さも感じなかったし。
「観てよかったな」って思える作品だったなぁ。

俺が観た時は20人くらい。
携帯の着信音を切っていないおばちゃんにイラッとしました(苦笑)。

感想ありがとう。
ツッコミも歓迎ですから~。


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