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『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』鑑賞 2011/08/01

Posted by Master in Movies.
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『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』 Exit Through The Gift Shop (2010)
監督:バンクシー
製作:ホリー・カッシング、ジェームズ・ゲイ=リース、Jaimie D’Cruz
出演:ティエリー・グエッタ、スペース・インベーダー、シェパード・フェイリー、バンクシー、他

なんだかスプラッター映画のポスターのようですが、アート系のドキュメンタリー作品です。
イギリスのグラフィティ・アーティスト、バンクシーの初監督作として話題になったもので、先だって観た『ハーブ&ドロシー』同様、現代アートを題材にした映画ということで興味をそそられていました。
このタトゥイーンのジャワ族みたいな恰好をしてるのが監督のバンクシー。決して素顔を明かさないそうです。

主人公のティエリーはL.A.で古着屋を営みながら、ホームビデオであれこれ撮影するのが趣味の男。
従兄がグラフィティ・アーティストであることからアートにのめり込み、さまざまなアーティストたちを撮影するうちに、その世界のカリスマであるバンクシーと知り合います。
あちこちでパフォーマンスを繰り広げるバンクシーに帯同して撮影することを許され、ティエリーはますます深みにはまり込んでいきます。
あるとき彼はバンクシーに「撮り溜めた素材を編集して映画にしてみればいいのに」とアドバイスされ、何とか編集を試みますが出来栄えは散々でバンクシーに呆れられる始末。
するとバンクシーはティエリーに「今まで沢山のアーティストを撮影して、製作過程も知っているのだからお前が作品を作ってみろ」と焚きつけます。
憧れのバンクシーに言われたティエリーはすっかりその気になって、ミスター・ブレインウォッシュと名乗ってアート製作に取り掛かるのですが…。

バンクシーを主題に据えたドキュメンタリーと思いきや、彼を取材していたはずのティエリーが素材となりあれよあれよと言う間にグラフィティ・アート界で名を売っていくさまが描かれます。
この本末転倒的な展開がまず面白い。

そしてミスター・ブレインウォッシュ(以下MBW)ことティエリーのキャラクターに何とも言えない存在感があるのです。
のせられ易く、すぐにその気になり、自分が「素材」として担ぎあげられていることにはちっとも気付かない。
全財産をつぎ込んで大々的なデビュー・イベントを開こうとするのですが、そもそも自分というものを持っておらず、不安になるとバンクシーや知り合いに泣きつき助けを求める。
周囲も「しょうがねえなぁ」と手を貸すのですが、ティエリー本人はころっと態度を変えて、俺はアーティストだかんな!俺が仕切るんだかんな!!という、得意満面のどや顔です(困った奴だ)。
そんなだから、「もう二度とアイツと一緒に仕事したくない」というスタッフも現れます。当然ですね。
しかもMBWのアーティストとしてのオリジナリティはほとんど無く、借り物の題材に手を加えているだけにしか思えないのは俺だけでしょうか?

それでも有難がって作品を高値で取引する人がいたり、「ウォーホルの再来」とか言って持ちあげる人がいたり、グラフィティ・アートってこんなもんなのかなとか、情報や煽りに踊らされる大衆って空しいなぁなどと、苦笑しながら考えさせられる映画でした。
そう考えると、ミスター・ブレインウォッシュ=洗脳というのは、皮肉にも上手いネーミングだと思いますね。

私的評価=★★★☆

渋谷のシネマライズ。
スペイン坂を上った、PARCOパート3の向かい側です。

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コメント»

1. ひま♪ - 2011/08/03

あーー!これはチェックはしてました。
渋谷、新宿、有楽町、銀座、六本木辺りがチェック範囲だから
こちらではマニアックな映画やってないから
ただチェックし出すとのめり込んで半日時間を無駄にしちゃうからほどほどに

でもバンクシーが監督やってたのは今知りました。
彼が出演してたのは予告で見てたけどバンクシーだったんだ。。。

あっという間に立身出世した感じなのかな
予告見てて思ったけど
流石アメリカ!って内容だよね。
日本じゃあり得ないアーティスト?活動。
落書きって言ったら犯罪になる落書きだけど、美観は損ねてないと思う。
不快に思うか否かは個人差はあるだろうけど。

ところで………例の映画はこの向かいのビルなんですよ
姉妹館だから。
ついでに観賞したら良かったのに(笑)
繋がって。。。^m^

Master - 2011/08/03

>ひまちゃん
サクセスストーリーっていう見方もできるだろうけど、個人的にミスター・ブレインウォッシュの作品には魅力を感じないし、薄っぺらい印象を持っちゃったなぁ。

バンクシーのパフォーマンスは堂に入ってたし、インパクトあった。
象にペイントしちゃったり、ネズミ王国に乗り込んだり。

例の映画(笑)。
向かいでやってるのは知ってたよ。
ひょっとしたら、ひまちゃんにバッタリ会うんじゃないかと。
誰かと繋がってたら笑ってあげようと思ってさ(笑)。

2. バンクシーの正体はあのミュージシャン?制作中の姿を激写! | thisismedia - 2018/08/31

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