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『アーティスト』鑑賞 2012/04/07

Posted by Master in Movies.
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『アーティスト』 The Artist (2011 / France)
監督:ミシェル・アザナビシウス
製作:トマ・ラングマン
脚本:ミシェル・アザナビシウス
出演:ジャン・デュジャルダン、ベレニス・ベジョ、アギー(ジャックラッセル・テリア)、ジョン・グッドマン、ジェームズ・クロムウェル、ペネロープ・アン・ミラー、マルコム・マクダウェル、他

なんだかアカデミー賞関連の作品ばかり観ているなぁと思いつつも、かねてより興味のあった『アーティスト』を公開初日に観てまいりました。
地元のシネコンは同時期上映の『マーガレット・サッチャー』が人気のようで、『アーティスト』がかかるスクリーンは客席がかなりまばら。寂しいなぁ。

お話は1920年代末から1930年代初頭のハリウッドが舞台。
サイレント映画がトーキー映画に移り変わろうとする時代、サイレントのスター俳優ジョージ(ジャン・デュジャルダン)は栄光の座を追われ、ふとしたきっかけで知り合った新人女優ぺピー(ベレニス・ベジョ)の成功を横目に、時代の変化に取り残されつつある孤立感と過去にしがみつこうとする自尊心に傷つき悩める日々を送ることになります。
そんなジョージの境遇に心を痛めたぺピーは一計を案じるのですが、事態は思わぬ方向へ転がり、二人は心に更に深い傷を負ってしまいます。

ぺピーの一計。
男性視点で見れば「そりゃそうだよな」というようなジョージの反応だし、そうでなくても起こるべくして起きてしまった展開とも言えるでしょう。
「全てを失って最後に残るもの、それがプライド(自尊心)」という名言があります。
ジョージはそれすらも傷つけられ、感情を爆発させます。クライマックスとも言えるシーンですが、本作品自体が基本的にサイレント映画のスタイルで作られているので、表情や所作に頼らざるを得ない感情表現がダイナミックで惹きつけられます。
デュジャルダンは作中で見せるダンスの腕前も見事で、エンターテイナーとしての魅力に溢れていました。

ヒロインを演じたベジョはとてもキュートで、表情豊かな演技が印象に残ります。
ただ、落ちぶれていくジョージとの対比を強調したかったのでしょうが、トップ女優にのぼりつめる過程が駆け足過ぎる気がしないでもありません。
ジョージの楽屋で彼の衣装スタンドを相手のラブ・シーンは思い入れが伝わってきて良かったです。

この二人以外にも達者なキャストはいましたが、ジョージの愛犬・ジャックを演じたジャックラッセル・テリアのアギーは忘れられません。
達者という点では人間以上だし、かなり重要な役どころも担っています。
いつもジョージに寄り添い、家族以上に彼を気遣う姿は名演。
何よりもアギーに心を奪われる犬好き映画ファンも多いのではないでしょうか。

サイレント映画時代を背景に、モノクロ・サイレントで作られたこの作品、ストーリーだけを見れば単なるロマンティック・コメディですが、設定を演出に生かしきった点で素晴らしいと思います。
全編の9割が音楽と必要最小限の字幕で構成されていますが、ストーリーやキャストの役柄は自然に理解できますし、要所で挿入される効果音も的を得ていてハッとさせられます。
大人のためのデート向け映画としてもいいんじゃないかな。

私的評価=★★★★☆

※※※※※

アギーはカンヌ映画祭でのパルム・ドール賞ならぬ「パルム・ドッグ賞」をはじめ、愛犬サイトの「金の首輪賞」を受賞しましたが、聞くところによるともうハリウッド界を引退とか。

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コメント»

1. ひま♪ - 2012/04/11

今観て来ました。
イヤーーかなり泣きました
これ若い人には感情移入は難しいかな〜?
この年齢になっちゃったからこその共感‥‥って言うのは寂しいけどジンジンきました。
後半はツボに入りまくりです
例のごとく前よりに席を取るので、一人映画館状態で楽しめたし^^

うんうん♪あのタキシードに手を通して腰に手を回す場面一番好き。
ああ言うのってあるよね。
匂いとか温もり感じるだけで幸せだったり。。。

男性からプライド取ったら何の魅力も無いと思うよ。
このしち面倒くさい誇りやら自尊心の高さを緩めさせてくれるのが女の価値だったりもするでしょ。

クライマックスのあのアギーの“バン!”の名場面には泣き笑いだったよ^^;
大泣きしてるここでくるかぁーーってね(笑)
アギー良かったね
ジャックステリアは運動神経良くて、とても賢い犬なんですよ。
欲を言えばもっとアップのアギーのアングルが欲しかったかな。犬好き的に

リピーター割引なんてあったりするけど、もう一度見たい映画って判るね^^
白黒と忘れてしまうのもぺピーの明るさがあったからかな。

纏まらないけど、goodでした(o^-‘)b !

Master - 2012/04/11

>ひまちゃん
良かったでしょ~?
アダルトなひまちゃん…って言うか、我々世代には「わかるなあ」というポイントがあるかもね。

あの「一人ラブシーン」は女性なら「うんうん」と頷けるシーンかもね。
妄想っちゃ妄想かもしれないけどさ(笑)。
あれを逆に男が女のドレスをまとって…ってやったら絵になるどころか変態オヤジになっちゃう。

男のプライドって軽々しく口にしがちだけど、そこに触れてくる絶妙な女性には時として参っちゃうね。
上手く言えないけど。

アギーは助演男優賞ものだね。
ジョージが●●しようとした時、必死でズボンを咥えて思いとどまらせようとしたりね。

ひまちゃんなら何点つけるかな?

2. しまこ - 2012/04/12

私も昨日みてきました
昔のフィルムを見ているようで新作とは思えません
登場人物の口や表情からセリフを想像するワクワク感と
バックの音楽から話の動きを自ら感じていく、評判どおりの映画です
・・・と偉そうなこと言ってますが^^;
いい人が多いのがいいですね。特に運転手&犬
字幕が英文と和訳ってのも^^
欲を言えばラストも昔風?でも良かったかな?
でもダンスが良かったし「カット!」の声も良かったので
欲張りすぎですね

3. しまこ - 2012/04/12

すみません、コメントてすと

4. しまこ - 2012/04/12

あ、送信できた^^

私も昨日みてきました
まるで昔のフィルムをみているようで新作とは思えません
登場人物の口や表情からセリフを想像したり
バックの音楽から物語の流れを自分で感じていくのが楽しくて
・・・と偉そうに言ってますが^^;

いい人が多いのもいいですね。特に運転手&犬
犬、良すぎ(笑)
それと字幕が英文と和訳ってのも^^
欲を言えば、ラストも昔風?が良かったかな
でもダンスのシーンや「カット!」の声が良かったし
欲張りすぎですね

Master - 2012/04/12

>しまこさん
ごめんなさい。
投稿が反映されるまでに時間がかかったり、スパム扱いされてしまう場合がときどきあるんよね。

しまこさんも劇場に。
ぺピーが売れていく様子をニュース写真を次々とオーバーラップして見せていくのも昔風だったし、アザナビシウス監督はよく勉強してるなぁと思いました。

ダンスはもうちょっと見たかったな。
犬は文句なし。猫には到底できない役者ぶりだ(笑)。


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