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棚から1冊~『王の闇』 2012/11/14

Posted by Master in From my bookshelf..
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『王の闇』
沢木耕太郎 著
文藝春秋

コルベット・スティングレーで首都高速に事故死したボクシング世界フライ級チャンピオン大場政夫、数々の国際レースで優勝しながらも遂にオリンピックだけは勝てなかったランナー瀬古利彦、惨めだと笑われボロボロになるまで挑戦を続けたボクサー輪島功一、相撲~野球~ボクシング~ボウリング~レスリングとプロ・スポーツ界を渡り歩いた前溝隆男、モハメッド・アリとの宿命的な闘いを繰り広げたジョー・フレイジャー。

本書は5人の男たちの闘いの後の生きざま、即ちチャンピオンとしての頂点を極めた後、その頂上から如何にして「下山」したか、に迫ったノンフィクションです(前溝隆男は例外ですが)。
高尾山だろうがチョモランマだろうが、てっぺんまで登り詰めたら後は下るしかない。
足掻きながら転がり落ちるか、華麗に舞い降りて見事な着地を決めるか、はたまた思いがけない雪崩や落石に巻き込まれるか…。

ここで語られるのは「如何にして王者になったか」という栄光への道程ではなく、王者となった彼らが覗き込んでしまった奈落、まばゆいスポットライトの対極にある闇。
沢木氏は時に鋭い考察を投げ、時に刮目し、時に落胆しながらもオブザーバーとしての視点をぶらすことなく追っています。
感傷的になりすぎず、ルポルタージュでありながらエンターテインメント性もある読み物として、とても興味深く楽しめた一冊でした。

私的評価=★★★☆

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コメント»

1. フォレ - 2012/11/15

こんばんはー
ノンフィクションですか
物語かと思いました~
確かに、極めるって、それ以上無いって事で
じゃこのあとどうしようって、
すごく不安とか有りますよね
引き際って大事なのかなーとか

Master - 2012/11/16

>フォレさん
お疲れっす!
「いかにして彼は頂点を極めたか!?」みたいな視点はありがちですが、「いかにして彼は頂点から下ったか!?」という視点は意外に無いかもしれません。
単なるサクセス・ストーリーではないので、深みのようなものが感じられて面白いですよ~。


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