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棚から1冊~『御馳走帖』 2013/02/09

Posted by Master in From my bookshelf..
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『御馳走帖』
内田百けん(門構えの中に月) 著
中央公論新社

内田百けんは、自分が30歳を過ぎてから出会った作家の中で、最も強烈な印象を受けた人かもしれません。

汽車好き、酒好き、借金好き(苦笑)の百鬼園先生が本書で繰り広げるのは、食いしん坊としての能書きあれこれ。
沢庵、河豚、シュークリーム、食用蛙、麦酒、思いつくまま気の向くまま、筆
は冴え渡っています。

食べ物に関する先生のこだわりもさることながら、同時に描写される往時の風俗がとても興味深いです。
すき焼き屋で停電に遭った折、従業員が店の出入口に人垣を作って、暗がりに乗じた食い逃げを阻止する様子を描いたものなどは、関東大震災直後の混乱ぶりと庶民のしたたかな復興意欲が垣間見られるようです。

約70編のごく短い作品を集めた随筆集であるため、玉石混淆の感はありますが、我儘で偏屈な頑固じじいっぷりは堪能できるでしょう。

私的評価=★★★☆

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コメント»

1. guitarbird - 2013/02/11

内田百けんは本は買ったのですがまだ読んでいません・・・
これは書名からして面白そうです。

Master - 2013/02/11

>guitarbirdさん
見るからに頑固そうな百けん先生は、文体・蘊蓄もそのままですが、『ノラや』に代表されるようにとても人間くさい優しさもあわせ持っているところも魅力です。


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